気まぐれで綴るお沼地ブログの「パン沼」カテゴリー、久々の話題は製造所固有記号。第一弾は、最大手「山崎製パン」の製造所固有記号に触れていく....
基礎編
山崎製パンの製造所固有記号は、ある程度の法則性に基づいて設定されていることが考えられる。
【基本的な法則性】
例: +YS1 (山崎製パン㈱埼玉第一工場)
山崎製パン㈱の工場においては2~3文字で設定がなされている。
- Y:山崎製パン(Yamazaki Baking・社名)
- M:埼玉(Saitama・工場名)
- 1:第1工場
社名・工場名・工場番号で基本的には構成されている。但し、工場番号が設定されていない場合は割愛される。
例: +YK (山崎製パン㈱古河工場)、例:+YSE (山崎製パン㈱仙台工場)
- Y:山崎製パン(Yamazaki Baking・社名)
- K:古河工場(Koga・工場名)、SE:仙台工場(SEndai・工場名)
工場名に割り振られる文字数は2~3文字である。
例外パターン
工場によっては、上記パターンに当てはまらない例がある。
①事業所
- Y:山崎製パン(Yamazaki Baking・社名)
- HM:浜松事業所(HaMamatsu・事業所名)
特定工場に属する事業所においては、事業所名が工場名の代わりに用いられる。
②旧工場名
例: +YM1 (山崎製パン㈱武蔵野工場)
- Y:山崎製パン(Yamazaki Baking・社名)
- M:武蔵野(Musashino・工場名)
- 1:第1工場
武蔵野工場には、過去に第二工場が属していた時期がある。"YM2"が割り当てられていたと考えられるのは、現在の「埼玉第二東村山工場」。埼玉第二東村山工場は、中村屋産業(ナカムラパン)を源流とする工場。この工場は、山崎製パンが日糧製パンの本州事業を承継し、「埼玉第一工場(旧:日糧所沢工場)」が稼働開始するまで「武蔵野第二工場」を名乗っていた。その頃の名残として「YM1」と工場番号が残存していると考えられる。
③混沌としていてよく分からない
例①: +YC、YC2、YCM (山崎製パン㈱千葉工場)
例②: +YMK、YMM (山崎製パン㈱松戸第一工場)
まず、一つの工場に対して複数の割り当てがされている。工場ラインによって分けているのではないかと考えられるが不明。
④臨時会場
例①: +YSH (山崎製パン㈱仙台工場・臨時会場)
今年のクリスマス製品で登場した異端種。宮城県柴田郡柴田町に位置する仙台工場とは離れた柴田郡村田町に位置する「㈱ヤマザキ物流 仙台営業所」内に設置されたと考えられる"臨時会場"と称するラインである。(求人情報から把握した情報)
- Y:山崎製パン(Yamazaki Baking・社名)
- S:仙台工場(Sendai・工場名)
- H:繁忙期?(Hanboki)
製造委託先
山崎製パンの製品は、ヤマザキグループの他社において製造している場合がある。
- S:サンデリカ(Sundelica・社名)
- AS:旭川事業所(ASahikawa・事業所名)
例①B:+SCM (㈱サンデリカ 千葉事業所松戸分室)
- S:サンデリカ(Sundelica・社名)
- C:千葉事業所(Chiba・事業所名)
- M:松戸分室(Matsudo・分室名)
サンデリカに関しては、山崎製パンの法則性に準拠している。
例②:+KS (㈲幸福の寿し本舗)
- KS:幸福の寿し本舗(KohukunoSushihonpo・社名)
サンデリカ以外の企業においては、社名から基本的に2文字で構成される。
例③:+YPA (㈱札幌パリ 札幌工場)
北海道を地盤としていた地場メーカーである「イズヤパン」グループをルーツとする企業(札幌パリ・とかち帯広ヤマザキ)では、山崎製パンの製造所固有記号に準拠し、地名が当てはめられる2~3文字目に社名が適用される。
以上が、山崎製パンにおける製造所固有記号割当パターンである。